人の見る夢にはさまざまに不可解なものが多くありますが、それらにはすべて深層心理を反映した隠された意味があるとも言われています。
そんな不可解な夢として広く知られているものの一つに「歯が抜ける夢」というものがあります。
もしもこの夢を見てしまった時、そこにどんな意味を見出せばよいのか、ここで詳しく説明します。

歯が抜ける夢の意味とは?

人間にとっての歯が象徴するものには複数の意味が考えられます。
まずは生物学的に見た歯の意味そのもの。
歯とは食べ物を摂取する際に、体の中で一番最初にその食べ物が触れる部分であり、それらを噛み砕いて人は自らのエネルギーとします。
つまり生命力を象徴するものとしての解釈があり、夢占いにおいては生命力のシンボルとして捉えられます。

また同時に、人にとって欠かせない大切なものということから、古典的な夢占いにおいては家族の象徴として捉えられることもあります。
そこで「歯が抜ける」という現象は、肉親の死、あるいは死の予兆とされることもあり、危険な兆候のサインとも言われます。
さらに先の生命力としての解釈で言うならば、生きる活力や生きがいを失う可能性も示唆します。

ただし中には歯が抜けることによってすっきりするケースもあることから、新たな挑戦が始まる象徴とされることもあります。
ここで大切なのは、歯が抜けるということが自分をどんな気分にさせるものなのか、夢を見た時にどんな気持ちになったのかをしっかりと認識することなのです。

歯が抜ける夢を見る心理

一般的に、現実には歯が抜けるのはあまり良くないこととされるほうが多いでしょう。
夢として見る上でも、基本的にはあまり良い心理の反映とは言えません。
現在何かしらの不安を抱えていたり、嫌な予感を抱え続けているがゆえに、深層心理がそうした夢を見させていると考えることができます。

ただし歯が抜けるという現象には成長の意味もあり、これを前向きな成長と捉えるか、あるいは老化のように終末へと向かっていく予兆とするかはその時の状況によって解釈が変わります。
ですが共通して言えるのは大きな変化への予感であり、そこにはおそらく自分自身の不安も伴っているということです。
特に現状があまり良くないのであれば、それは良いほうに転じることを自分で感じ始めている証かもしれません。
こうした点から、自分自身が深層心理で何かの変化を感じていると、まずは解釈しておくのが良いでしょう。

大量の歯が抜ける夢の状況別の意味

大量、あるいは全部の歯が抜けるような夢を見た場合、それは大きな変化の前触れであることを表します。
これまでの生活に特に問題が起きていなければ、突然のショッキングな出来事の予兆かもしれません。
逆に現在何かしらの問題によって苦しみなどを抱えているならば、大きな逆転のチャンスである可能性もあります。
吉兆か凶兆であるかは夢を見た時点での自分の状況に左右されますが、何らかの大きな変化を見越して備えておくことが大切です。

前歯が抜ける夢の意味

前歯は歯の中でも最も他人から見える部分であり、周囲からの自分自身に対する象徴でもあります。
そのため前歯が抜ける夢は、自身の社会的な評価や、他人からの見る目が変化する可能性を示唆しています。
また前歯は夢占いでは家族を象徴するとも言われます。その場合、上の前歯は年上の家族あるいは親族、下の歯は年下の家族あるいは親族を象徴します。
抜ける前歯の上下によって、それぞれに象徴される家族に不幸が起きる可能性があります。

奥歯が抜ける夢の意味

奥歯は前歯のようにすぐに帆と目に触れるものではありませんが、力強く重要な役割を担う存在です。
そのことから両親や祖父母といった、年長の身近な人を象徴しています。
また信頼する上司や恩師などもこの中に含まれます。
よって、奥歯の抜ける夢はそうした頼りにしている年長者に何らかの危機が訪れる可能性を示唆しています。

歯が抜けて血が止まらない夢の意味

血は恐怖の象徴です。
そのためこの場合は歯が抜けることそのものよりも、出血が止まらないという点を重視するべきかもしれません。
血を恐怖とするならば、止まらないというのは恐怖への不安がぬぐえないことを表します。
体か心かにかかわらず、現在何らかの健康面で不安を抱えているならば、流れ出す血が止まらないことはこの先も不安がとどまることなく続いてしまうことへの恐怖が表れていると言えます。

ボロボロの歯が抜ける夢の意味

ボロボロの歯は、日常的な心配事や疲労、トラブルなどを意味しています。
この歯が抜けるということは、心配事やトラブルなどが取り除かれるということ。すなわち不安が解消される可能性を示唆しています。
何か解決のための糸口が見つかったり、良いことが起きる前触れかもしれません。
しかし、だからと言ってあまり浮かれすぎると別のトラブルを招いてしまう可能性もあるので、あくまで落ち着いて過ごすようにしましょう。

歯が抜けて痛みを感じる夢の意味

歯が抜けることを変化とするならば、それに対して痛みを感じるのは変化を恐れているということになります。
おそらく今の状況に安心はしているものの、何らかの変化の予兆を感じ取っていたり、あるいは変わってしまう可能性を過度に恐れてしまっているのかもしれません。
こうした夢を見る場合、変化を恐れるあまり普段の行動が消極的になっているかもしれません。
しかし変化は必ずしも悪いことばかりではないので、恐れすぎず勇気をもって行動することも必要でしょう。

今後の対策・まとめ

歯が抜ける夢を見るというのは、意外と珍しいことではなく誰にでもよくあることです。
現実であればあまり良いイメージを持たない人も多いと思いますが、変化という点だけで見るならば、必ずしも悪いことばかりではありません。
まず変化がありそうだということを覚悟した上で、落ち着いて行動することが大切でしょう。